第二十一幕 ラモーンズ『End of the Century』




アメリカのロックバンド、ラモーンズの代表作。

ラモーンズのなかでも、最大のヒットアルバム。

玉置小絹
玉置小絹
70年代半ばのパンク・ロック・ムーブメントに多大な影響を与えたラモーンズのアルバム、『End of the Century』だぜ。
その70年代半ばというのは、ロック界ではメジャーシーンがハード・ロックからパンク・ロックに移り変わっていったんすよね? ラモーンズはその変動に大きく関わっている、ということっすか。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
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そのとおり。60年代はハード・ロックが台頭した時代であり、レッド・ツェッペリンやピンク・フロイドがロック・スターとして多大な人気を誇っていた。ただ、ハード・ロックは円熟期に入ると、超絶技巧に音楽性を頼るようになっており、これが衰退の原因の一つとされる。
曲の演奏の難易度が非常に高くなっていったということっすね。確かに、60年代に活躍したローリング・ストーンズやザ・フーなどのロック・バンドの曲は誰にでも演奏できる、とはいかないっす。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
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そのなかで「誰にでも演奏できて、誰にでも楽しめる音楽」を目標に掲げて活動をするバンドが現れるようになる。その一つがラモーンズだ。他のアーティストとしては、パティ・スミスやザ・ストゥージズ、そしてセックス・ピストルズがいる。
確かにラモーンズの曲は演奏時間が二分から三分と短く、さらには単純明快なメロディーが多いっすね。この簡潔さがパンク・ロックの基礎を作り、ラモーンズが大衆に受け入れられた理由なんすね。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
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ラモーンズは1stアルバムから3rdアルバムの三枚が特に高い評価を受けている。だが、売り上げで言えば、五枚目のアルバムにあたる『End of the Century』が最も上だ。
日本ではそこまでの知名度はないかもしれないっすけど、本国のアメリカでは知らない人はいないほどのアルバムだそうっすね。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
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そのとおりだ。このアルバムの一曲目として収録された「Do You Remember Rock’n’Roll Radio?」が特に有名だ。
一度聞けば、耳に残り続けるようなキャッチーなメロディラインっすね。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
玉置小絹
誰にでも親しめる音楽、それがラモーンズの最大の強みだ。60年代から70年代は音楽のシーンがハード・ロックからパンク・ロックに切り替わった時代だ。そのなかで、ラモーンズの音楽は大衆に多大なインパクトを与えた。ラモーンズなどのロックバンドが与えた影響はすぐにニュー・ウェイブという新しい潮流へと迎合される。
ニュー・ウェイブすか。この名前を聞いて咄嗟に浮かぶアーティストは、エルヴィス・コステロ、R.E.M.、U2あたりっすかね。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
玉置小絹
もちろん、ニュー・ウェイブも明確な定義があるわけではないから、このアーティストがニューウェイブに属する、とは断言できないのだが、概ね80年代前半までに登場したアーティストの多くがこのニュー・ウェイブに属する。
ニュー・ウェイブの特徴としては電子音楽や民族楽器など、それまでの音楽では用いられなかった音作りが挙げられるっすね。例えば、ポリスとかディーヴォとか。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
玉置小絹
ニュー・ウェイブは80年代後半になるとオルタナティブという音楽にさらに形を変えていく。そして二ルヴァーナやパール・ジャムなど、偉大なバンドが結成された。
音楽の形は着々と変わっていくけれども、ラモーンズの簡潔で力強い音楽の血筋は未だ、綿々と受け継がれているんすよね。
小澤月子
小澤月子
玉置小絹
玉置小絹
今回はちょっと短めだが、ここで切り上げよう。